日本庭園について

県営大濠公園・日本庭園は、大濠公園開園50周年を記念して築庭し、昭和59年5月に開園しました。
この庭園は、敷地面積約1.2haであり、島根県の足立美術館や京都府の二条城などの庭園設計で著名な中根金作氏の設計によるものです。白壁の築地塀と樹林に囲まれた築山林泉廻遊式の園内には、東側に大小の滝から流れ込み大海をあらわした上の池、中ほどには王朝時代の曲水庭を基調にした緩急2本の流れ、西側には、築地塀や大濠公園の池を借景とした枯山水庭があります。
また茶室・茶会館は、現代日本における茶室・数寄屋建築研究の第一人者である中村昌生氏の設計によるものです。茶室は伝統的な茶事ができる草庵風の茶室棟、大寄せの茶会などを行う茶会館棟、および椅子席の立礼棟を配置し、数寄屋造りの外観は、庭園との調和を図っています。茶室に通じる内露地は、苔庭に飛石・蹲踞・灯籠を配置し、幽玄で静寂な世界を作っています。

県営大濠公園日本庭園・茶会館

日本庭園の概要

この地はかつて、博多湾の入り江で、慶長年間に黒田長政が福岡城を築城した際、入り江の北側を埋め立て、城の外濠としました。昭和2年にこの地で開催された東亜勧業博覧会を機に公園造成工事を行い、昭和4年に大濠公園として開園しました。
この日本庭園は、大濠公園開園50周年を記念して築庭し、昭和59年に開園した築山林泉廻遊式の庭園です。敷地面積は約1.2ヘクタールで、白壁の築地塀と樹林に囲まれた園内には、大池と築山の大池泉庭、曲水の流れ、枯山水庭、数寄屋造りの茶室と露地庭などが配置され、これらをつなぐ園路によって廻遊するようになっています。
築山は厚い植栽で都市の騒音を遮蔽し、その中央に大滝を配し、築山の狭間に渓流の滝、東築山に布落ちの滝を設け、深山幽谷の景を呈しています。この滝口の地割・石組の手法は日本庭園が技術的、芸術的に最も優れた時代である中世の作庭技法を用いています。また、大池に続く、下流の流れと小池及び枯山水庭は静寂で明るくのびやかな近世中頃の作庭手法によっています。

設計者紹介

中根金作
日本を代表する作庭・造園家。
足立美術館や二条城、ボストン美術館の日本庭園を作庭。
中村昌生
現代日本における茶室・数寄屋建築研究の第一人者。
フランス国立ギメ美術館茶室、スウェーデン国立民族博物館茶室等を手掛けた。

イベントカレンダー

4月
5月 
6月
7月
8月将棋教室(小学生対象)
9月
10月新風の会
11月紅葉の会
12月
1月
2月
3月

毎月第1・3・4火曜日(休日の場合は次の日) 茶会館無料開放 ※入園料は必要
また、無料開放日にはお抹茶の有料サービスも行っています。

見頃情報

  • 新緑
  • さつき
  • 紅葉